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新しい欧州医療機器規則(MDR)と体外診断用医療機器規則(IVDR)
執筆者:Anna Cesar | 規制コンプライアンス担当アソシエイト
新しい欧州医療機器規則(MDR)と体外診断用医療機器規則(IVDR)への移行期が、それぞれ2021年5月26日と2022年5月26日をもって終了します。医療機器やIVDのEUへの輸入者であれば、この変化に備えておく必要があります。
MDR & IVDRにおける輸入者の役割
輸入者の役割と責任は、新しいMDR & IVDRの下で大幅に変更されます。新しい規制における2つの主な目的は、機器の分類と追跡可能性における輸入者の役割を拡大することです。
メーカー、正式代表者、輸入者、そして配送者を含むすべてのエコノミックオペレーターは協力し合うことが求められ、それぞれの責務は新しく施行される規制に詳しく示されています。
MDR & IVDR では、輸入者とは欧州連合内で認められた自然人または法人と定義され、EU市場の第三国から機器を輸入します。
輸入者の一般的な義務は、MDRおよびIVDR両規則の第13条に詳しく記されています。輸入責任者は、MDRに準拠した機器のみがEU市場にて扱われることを保証する責務を負います。
輸入者は、輸入する製品が輸入時に次の要件を満たしていることを保証する必要があります:
- 機器がCEマーク付き(対応品)である
- EU適合宣言が添付されている
- 適切なMDR/IVDRラベルと使用説明書が付いている
- メーカーが特定されている
- メーカーによってUDIが割り当てられている(該当する場合)
- EU認定代理人がメーカーによって指定されていること
- 機器がEUDAMEDに登録されているか確認する
- 輸入者情報(名前および所在地)が機器、梱包材、あるいは機器に添付されている文書に示されている
さらに、輸入者は、以下を含む一定の品質・安全活動について責任を負います:
- 機器がMDRに準拠しないと考えられる場合、輸入者は当該機器を市場で取り扱わないこと。
- メーカおよびメーカー認定代理人は、輸入者から機器が規則に準拠していない旨を通知されていること。
- 重大なリスクまたは機器の改ざんが発生した場合、所轄官庁は輸入者からその旨を通知されていること。
- 輸入者のEUDAMED登録(第31条)
- 輸入者は機器がEUDAMEDに登録されているかを確認すること(第29条)
- 輸入者は機器の保管または輸送状況を管理し、機器が輸入者の責任下にある間、メーカーの要件を順守していることを保証する
- 苦情に関する記録簿を維持する
- メーカー、認定代理人、配送者、そして所轄官庁と連携を取る。
- メーカーとメーカーの認定代理人に対し、苦情に関する情報を提供する
- EU適合宣言および関連する証明書のコピーを保存する(該当する場合)
欧州委員会によって回答されたよくある質問(FAQ)
規則はいつから適用されますか?
医療機器規則(MDR)(2017/745/EU) は2020年5月26日から、体外診断用医療機器規則(ICDR)(2017/746/EU) は2022年5月26日からそれぞれ適用されますーそれぞれの適用日(DoAs)
いくつかの条例は、規則適用日より早く適用されます(認証機関および医療機器調整グループに関する条例など)。規則適用日よりも遅く適用される条例もあります(機器固有識別およびラベルに関する条例など)。
既存の指針に基づく認証機関によって発行された証明書は、規則適用日(DoA)以降も有効ですか?
有効です。証明書は通常、証明書に記載された期間の最終日、あるいは2024年5月27日のいずれか早い期日まで有効です。ただし、既存の指針に基づいて発行された証明書は2024年5月27日以降、無効となります。
医療機器規制当局が回答するFAQ一覧については、こちらをご覧ください。
出版物一覧をご覧になりたい場合は、 欧州委員会のウェブサイトをご覧ください。
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