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2020年3月16日

新型コロナウイルスCOVID-19および危険物の取り扱い/輸送に関してよくあるご質問

執筆者:Nora Pasinetti Sauter

マーケンは、新型コロナウイルス感染症(COVID19)の急速に進化する流行状況と、WHO(世界保健機関)、米国CDC(疾病予防管理センター)、ECDC(欧州疾病管理予防センター)からの最新の報告を受けて、以下のFAQを作成しました。

COVID19の検体を輸送する際の危険物分類は何ですか?

WHOによると、疑いのある症例や確定された症例からの患者検体は、診断や調査目的で輸送する場合、UN3373、「Biological Substance Category B(生物物質、カテゴリーB)」として、またウイルス培養液または分離液は、カテゴリーA UN2814、「Infectious substance, affecting humans(ヒトに影響を与える感染性物質)」として輸送されるべきであるとしています。

WHOの中間ガイダンスはこちらから、米国疾病予防管理センター(CDC)のよくある質問はこちらからご覧ください。

配送する検体の準備・梱包する人員は、危険物に関する訓練を受ける必要がありますか?

UN3373を輸送する者は、危険物(DG)に関する訓練を受ける必要はありませんが、配送チェーンの安全性を確保するために、IATA包装指示650、および感染のおそれがある検体の分類を定めた原則について留意する必要があります。UN2814を輸送する施設は、IATAの危険物の取扱いに関する訓練を受けたうえで道路輸送に関する現地の危険物に関する規制(欧州のADR、米国の49CFRなど)に精通し、荷主の危険物申告書に署名する必要があります。IATAの分類規則に関するWebサイトはこちらから、包装指示650についてはこちらからご覧ください。

貨物に関する制限はありますか?COVID-19の影響を受けている地域からの貨物配送に何らかのリスクは伴いますか?

新型コロナウイルス感染症に関して未知の部分はまだ数多くありますが、WHOでは、過去に流行したMERSとSARSに関連する情報をもとに、コロナウイルスは表面上では生存しにくいと評価しています。WHOと米国疾病予防管理センターのいずれも、荷物をウイルスの媒介と認識しておらず、米国ですでに制限(動物検疫など)が適用されている場合を除き、貨物に対する特段の制限はありません。WHOのよくある質問はこちらから、 米国疾病予防管理センターのよくある質問はこちらからご覧ください。

航空会社は、生物物質の検体や感染性物質の検体(UN3373 / UN2814)の輸送を制限していますか?

新型コロナウイルス感染症の流行以降、マーケンのオペレーションチームは、航空会社の貨物容量に影響を与える旅行制限にまつわるフライトのキャンセル情報を常時監視しています。日誌は毎日更新し、オペレーションチームのリーダーが確認しています。状況が日々変わるなか、オペレーションチームは、航空会社による危険物の受け入れに関する変更についても注意深く監視しています。本ガイダンスが公開された時点で、 シンガポール航空はUN3373に分類される貨物に対してより厳密な検査措置を講じ始めため、遅延が発生する可能性が生じています。2014年のエボラ出血熱の流行時と同様に、航空会社がUN3373の分類をUN2814に引き上げ、新型コロナウイルス感染症を分類するかどうかは定かではありません。UN2814に分類されるエボラ出血熱とは対照的に、COVID-19はUN3373と分類されています。もしこの分類が変更され、COVID-19の影響を受ける地域から届く患者様の検体として分類されるUN3373に追加の規制が課される場合は、更新情報を追ってお知らせいたします。

危険物取扱いに関する規則に定められたUN3373に関する主な要件は何ですか?

包装指示650は、梱包、包装、ラベリング、マークについて定めています。UN3373は、包装物を1.2mの高さから複数回落下させる試験に耐える三重梱包ソリューションを要件としています。

航空輸送には、正味許容量の制限があります。

  • 一次容器の内容物は最大1リットルまで、液体の場合は1包装物につき最大4リットルまで。
  • 固形物の場合は1包装物につき最大4kgまで。

UN2814の要件について教えてください。

包装指示620は、梱包、包装、ラベリング、マークについて定めています。UN2814では、国連規格に適合する三重包装を要件としています。荷主は、危険物申告書に署名する必要があります。

航空輸送には、許容量の制限があります。

  • 液体の場合は1つの包装物につき最大50mlまで。
  • 固形物の場合は50gまで。

各包装システムは、その全体を使用する必要があり、異なる製造元の交換部品または代替部品を使用してはなりません。包装を再利用してはなりません。運転免許証、車両、危険物安全アドバイザーの指定、移送/移動許可証の申請は、国内の要件により定められます。さらに、移送にはセキュリティプランを適用する必要があります。

WHOの技術ガイダンスはどこで確認できますか?

WHOの技術ガイダンスはこちらからご覧ください。

Eメール: tradecompliance@marken.com

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